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家が浸水したあとにまず行うこと:罹災証明・記録・申請の順番

家が浸水したあとにまず行うこと:罹災証明・記録・申請の順番


床上まで水が入った家では、水が引いたあとの数日で「何を捨てて、どこまで乾かすか」を決める必要があります。この記事は、浸水した家をどう立て直すか、そしてそもそも水を家に入れないために何を用意しておくかを整理したものです。

結論: まずブレーカーを落としたまま、電気・ガスの安全を確かめてください。次に貴重品と被害の写真を先に確保し、そのうえで乾燥と片付けに入ります。浸水を防ぐ備えは、玄関の止水板と土のう袋の2つから考えると手が届きやすいでしょう。
床上浸水した室内のイラスト

水が引いた直後の、最初の数時間

床上浸水の現場で最初に困るのは、家が安全かどうかが見た目では判断できないことです。泥水にはゴミや油が混じっていて、電気配線が水に浸かったままの家もあります。水が引いても、壁の中や床下には水が残っている場合があります。

そのため、最初にやるべきは片付けではなく確認です。分電盤のブレーカーを落とし、家電のコンセントには触れないようにします。ガスのにおいがしたら、ガス会社に連絡してから中に入ってください。

次に、被害を写真に残します。保険の申請や、自治体の罹災証明の手続きで必要になることが多いからです。家の中の全体、床の水位がわかる壁、家財の状態を、片付ける前に撮っておくと後の手続きが楽になります。

「水が引いたら安心」は誤解です

多くの人がやりがちな誤解が、水が引けば一段落だと考えることです。実際にはそこからが長い作業になります。床板の下や壁の内側は、表面が乾いて見えても湿ったままのことがあります。

濡れた建材は、乾くまでに時間がかかるほどカビが生えやすくなります。畳や布団、断熱材のように水を含みやすいものは、表面だけ乾かしても中が残りがちです。だからこそ、どこを剥がして風を通すかを早めに決めることが大切になります。

逆に、すべてを一度に乾かそうとして家中の窓を開け放つのも効率的ではありません。湿気を含んだ空気を外へ出し、乾いた空気を入れる流れをつくるのが基本です。

高齢の家族や小さな子どもがいる家の場合

床上浸水で一番つらいのは、生活の場所が変わってしまうことです。1階が使えなくなると、トイレや水の運び出し、寝る場所まで影響が及びます。介護が必要な家族がいる場合、移動のしやすさを先に考えておくと安心です。

特に、薬や補聴器、杖、オムツなどは水に濡れない高い場所へ移しておきましょう。かかりつけの薬局や医療機関に、処方の控えを持っておくと、避難先での再発行がスムーズになります。

子どもがいる家では、泥水に触れる場面を減らすことも大切です。手袋と長靴を家族の人数分用意し、作業の間は子どもを別の部屋で過ごさせると、ケガや感染のリスクを下げられます。

止水板と土のうで、水を家に入れない

浸水を防ぐ備えとして代表的なのが、玄関や勝手口に差し込む止水板と、土のうです。止水板は設置方法によって、据え置き型、脱着型、置くだけ型などに分かれます。使わない時期は外して保管できるタイプが、家庭では扱いやすいとされています。

土のうは安価で手に入りやすいものの、積み方や土の量によって効果が大きく変わります。袋の大きさ、詰める砂や土の量、積む場所の高さを、事前に一度練習しておくのがおすすめです。いざ水が迫ってから慌てて積むのは、想像以上に大変です。

自治体によっては、止水板の設置に補助金を出している場合があります。たとえば栃木市では、玄関などの出入口に止水板を設置する自助の取り組みに対して補助金を交付しています。対象や条件は自治体ごとに違うので、お住まいの市区町村の制度を確認してみてください。

乾燥を早める道具の選び方

水が引いたあとの乾燥には、除湿機が役立ちます。除湿機の性能は、1日にどれだけの水分を取れるかを示す「L/日」で表示されていることが多いです。ただし、表示の数字は室温や湿度の条件によって変わります。涼しい部屋では、カタログの数字より能力が落ちると考えておくと失敗しにくいです。

あるメーカーの12L/日の機種の商品説明では、木造住宅なら14〜15畳、鉄筋コンクリートなら28〜30畳が目安とされています。浸水で床や壁まで濡れた場合は、表示の広さより余裕のある機種を選ぶほうが安心です。

ただし、除湿機だけで床下や壁内まで乾かすのは難しいといわれています。扇風機や換気を組み合わせ、剥がした床の下に風を送るなど、空気の通り道を作る工夫も併せて考えてください。

貴重品と書類は「高さ」と「防水」で守る

通帳、保険証、印鑑、マイナンバーカードなどは、水害のときに真っ先に失われやすいものです。ここで大切なのは、防水ケースを買うことよりも、保管場所を高い位置にすることです。ケースの防水性能は製品によって違い、長時間の水没には耐えられないものもあります。

避難時に持ち出すなら、耐火と防水をうたう防災金庫バッグのように、中身をまとめて持てるタイプが向いています。ただし、撥水と完全防水は別物です。水をかけられた程度なら守れても、水に沈むと中まで濡れる可能性があると考えてください。

通帳の残高や口座情報は、銀行アプリやインターネットバンキングで確認できる場合が多いものです。保険証の番号や連絡先も、写真で撮ってクラウドや別の端末に残しておくと、再発行までの手間がだいぶ減ります。

製品スペック比較(独自集計)

ここでは、この記事で紹介する5つの備えを、役割と選ぶときの基準で並べました。特定のメーカーに絞らず、カテゴリごとの違いを見てください。

備え役割選ぶときの基準価格の目安
置くだけ型の止水板玄関・勝手口から水を入れない出入口の幅と高さを測り、重さと設置の手間を比べる数千円〜数万円(専門サイトの目安)
除湿機(コンプレッサー式)浸水後の室内の乾燥L/日の表示と、木造か鉄筋かによる適用畳数機種により幅がある
防水ケース通帳・保険証などを置き場所で守る防水仕様の明記、サイズ、高い場所に置けるか機種により幅がある
防災金庫バッグ避難時に貴重品をまとめて持ち出す耐火・防水の表記、内部の仕切り、重さ機種により幅がある
土のう袋出入口の一時的な止水袋の大きさ、耐久性、保管のしやすさ安価で入手しやすい

※価格は変動する場合があります。購入前に各ECサイトで最新情報をご確認ください。

こんな人は、まず優先して備えたい

一戸建てか集合住宅か、1階に住んでいるかどうかで、必要な備えは大きく変わります。ハザードマップで浸水想定区域に入っている家は、止水板や土のうを先に用意する価値があります。一方で、2階以上に住んでいる家は、貴重品の置き場所を見直すだけで十分な場合もあります。

おすすめ製品

以下は、この記事の備えに対応するカテゴリで選んだ5つです。ブランドや型番を特定しきれていないため、いずれも検索結果ページへのリンクになっています。購入前に、サイズや仕様が自分の家に合うかを確認してください。

浸水防止のイラスト(積み重ねた土嚢)
玄関から水を入れない

置くだけ型の止水板(玄関用)

工事なしで玄関前に置けるタイプ。出入口の幅と高さを測ってから、対応サイズを確認してください。

除湿機のイラスト
浸水後の乾燥に

除湿機(コンプレッサー式・12L/日クラス)

木造か鉄筋かで適用畳数が変わります。表示能力より広い部屋で使う場合は、機種を大きめにするのが目安です。

防水ケースのイラスト
通帳・保険証を守る

防水仕様の書類ケース

防水の表記と、高い場所に置けるサイズかを確認してください。水没への耐性は製品ごとに異なります。

非常用持ち出し袋のイラスト
避難時の持ち出しに

耐火・防水の防災金庫バッグ

貴重品をまとめて持ち出せるタイプ。撥水と完全防水は別物なので、仕様の表記を必ず確認してください。

土のう袋のイラスト
一時的な止水に

土のう袋(大容量)

安価で入手しやすい止水の備えです。袋の大きさと、詰める砂・土の量を事前に決めておくと慌てずに済みます。

よくある質問

水が引いたら、電気製品はすぐ使えますか?

水に浸かった家電は、見た目に問題がなくても使わないでください。漏電や発火の原因になることがあるため、電気工事店や家電メーカーに点検を依頼するのが安全です。

泥を片付けるときの注意は?

泥水には雑菌やゴミが含まれることがあります。長靴、手袋、マスクを使い、作業のあとは手を洗ってください。ケガをした場合は、早めに医療機関で相談しましょう。

片付ける前に捨ててもよいものは?

すぐに捨てず、まず写真で記録してください。保険や罹災証明の手続きで、被害の状態を示す材料になることがあります。捨てる判断は、写真を撮ったあとに家族と相談して決めるのが安心です。

自治体の相談窓口はどこで確認できますか?

多くの自治体には、水害の復旧や罹災証明について相談できる窓口があります。お住まいの市区町村のホームページや、防災担当の部署で確認してください。

まとめ:今日からできる3つのアクション

1
今すぐ ハザードマップで自宅の浸水想定を確認する

浸水想定区域に入っているかどうかで、止水板や土のうを優先するかが決まります。

2
今週中に 通帳・保険証・印鑑を高い場所にまとめる

写真やコピーも残し、持ち出す順番を家族で決めておきましょう。

3
今月中に 玄関の出入口の幅と高さを測っておく

止水板を選ぶときに、サイズの確認で迷わずに済みます。

本ページはAmazonアソシエイト・プログラムの参加者として、適格販売により収入を得ています。記載の製品はカテゴリでの紹介で、検索結果ページへのリンクです。

参考にした情報源

  • 東京都 都市整備局「止水板の設置事例集」(2026年7月版)
  • 栃木市「浸水対策(止水板設置)補助金」に関する案内資料
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この記事を読んだら

  1. 我が家に必要な量を計算する → 備蓄量の診断
  2. いまの備えを点検する → 防災レベル診断(SONAE SCORE)
  3. 足りないものを探す → 防災グッズ一覧

この記事について

この記事を書いた人: 備えガイド運営事務局

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