最終更新日: 2026年9月27日
一般的な非常食は、塩分やカリウム・リンの含有量まで考慮して作られているわけではありません。腎臓病をはじめとする慢性疾患があり食事療法を続けている方にとって、「とりあえず市販の非常食を買っておく」だけでは不十分な場合があります。農林水産省が紹介している実践事例には、具体的な商品名を含む参考になる工夫がまとめられています。
「塩分控えめ」だけでなくカリウム・リンにも注意
紹介されている事例(腎臓病のある夫婦)では、塩分控えめの商品を選ぶことに加えて、タンパク質・塩分・カリウム・リンの含有量に配慮した食品を優先していると紹介されています。一般的な防災の情報では「塩分控えめ」までしか触れられないことが多いですが、腎臓病の食事療法ではカリウムやリンの制限も重要な要素です。パッケージの栄養成分表示を確認する習慣は、平常時と同じように災害時の備蓄選びでも欠かせません。
「賞味期限が点検しやすい時期」に揃えて購入する
この事例では、消費期限が9月・10月に集中しないよう購入時期を調整し、年1回(9月)にまとめて全体点検を行っているそうです。品目がバラバラの時期に切れていくと、点検の手間が増え、結果的に見落としにつながりやすくなります。備蓄を始めるタイミングで、あらかじめ点検月を1つ決めておくと管理がしやすくなるという工夫です。
収納は分散、入れ替えは3か月に1回
玄関・台所・2階の空き部屋・寝室と、複数箇所に分散して収納している点も特徴的です。大人1人3日分の食料を2人分、スーツケースにまとめて収納するという工夫もあり、持ち出しやすさも考えられています。食品1つ1つに賞味期限のラベリングをすることで、一目で在庫状況を把握できるようにし、3か月に1回程度のペースで入れ替えているとのことです。
実際に使われている減塩・低たんぱく食品
事例で紹介されている具体的な商品には、いなば食品の「かつお大根煮」缶詰(塩分1.1g)、キッセイ薬品工業の「ゆめごはん」「ゆめレトルト」シリーズ、マルサンアイの「フリーズドライたまごスープ」があります。腎臓病向けの低たんぱく食品は、スーパーではなかなか見かけない専門的な商品も多いため、こうした具体例は選び方の参考になります。
| 商品 | メーカー | 特徴 |
|---|---|---|
| かつお大根煮 缶詰 | いなば食品 | 塩分1.1gの減塩缶詰。そのまま食べられる |
| ゆめごはん・ゆめレトルト | キッセイ薬品工業 | たんぱく質を調整した腎臓病向けレトルト |
| フリーズドライたまごスープ | マルサンアイ | お湯を注ぐだけの簡便な一品 |
| 低たんぱく 米 (腎臓病食 レトルト) | 低たんぱく | 3,000円台〜 |
| 減塩 レトルト おかず 詰め合わせ | 減塩 | 2,500円台〜 |
持病に配慮した非常食の必要な量の正解は家庭によって違います。人数・日数を入力するだけで水・食料・トイレの目安量が分かる備蓄量の診断ツールを、買い足す前に一度試してみてください。
こんな人は、まだ買わなくてもOK
- 水の備蓄がまだできていない
- 携帯トイレの備蓄がまだできていない
- 防災リュックの中身が整っていない
- 集合住宅で保管場所を確保しづらい
こんな人は検討していい
- 在宅避難を想定している
- 停電時も冷蔵庫を維持したい
- 医療機器など電源が必要な機器がある
おすすめ製品
ここからは、備えガイド編集部が公開情報をもとに選んだ商品です。編集部が実際に購入・使用したレビューではありません。
いなば食品 かつお大根煮の購入者評価を見る(良い2・気になる1)
レビュー確認日: 2026年9月15日時点(複数のレビューサイト・購入者の声を基に当サイトで要約)
良いという声
- 大根までしっかり味がしみて柔らかく、そのままでも美味しいという声が多い
- 常温のまま食べられるため、朝食のおかずが足りない時や非常食として重宝するという声がある
気になるという声
- 甘辛のしょうゆ味はやや濃いめで、「ご飯にかけて食べたい」という感想も見られる
マルサンアイ フリーズドライたまごスープ
水やお湯を注ぐだけで作れる一品。備蓄食のバリエーションを増やすのに役立ちます。
Amazonで見るよくある質問
腎臓病向けの非常食はどこで手に入りますか?
専門メーカーの通販サイトのほか、Amazonなどのネット通販でも購入できる商品が増えています。日常的に使う分を少し多めに備蓄する「ローリングストック」の考え方が活用しやすい分野です。
持病の情報はどう携行すればよいですか?
お薬手帳のコピーや、服薬内容・食事制限をメモしたカードを非常持ち出し袋に入れておくと、避難所などで支援を受ける際に役立ちます。
避難所の支援物資だけでは対応できませんか?
避難所の支援物資は一般的な内容が中心で、食事制限に対応しているとは限りません。個人での備蓄が基本になると考えておきましょう。
まとめ:今日からできる3つのアクション
「塩分控えめ」の表示だけで判断せず、成分表を確認しましょう。
年1回まとめて点検できるよう、賞味期限が集中する時期を作りましょう。
避難所での支援を受けやすくするため準備しておきましょう。
参考にした情報源
- 農林水産省「家庭備蓄ポータル」慢性疾患のある方がいる世帯の実践事例
お住まいの地域によって、想定される災害や必要な備えは異なります。都道府県・市区町村別の防災情報を確認してみましょう。
地域別の防災情報を確認する →この記事について
この記事を書いた人: 備えガイド運営事務局
情報源: 気象庁・内閣府・消防庁・国土交通省・自治体などが公表している情報、および製品メーカー・販売元が公開している仕様情報をもとに作成しています。実数(公的データ・公式スペック)以外の統計・レビュー・体験談は創作していません。
商品情報について: 本ページの商品情報は、メーカー・販売元の公開情報や複数のレビューサイトの傾向をもとに、防災用途の観点から当サイトが整理したものです。編集部による実使用レビューではありません。
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2 thoughts on “腎臓病・慢性疾患のある方の非常食備蓄|塩分・カリウム・リンに配慮した実践例”