台風が発生・接近しています。進路と、いまのうちにできる備えを確認してください。 防災速報を見る →
現在、16の都道府県で強風・波浪・霜・濃霧・雷などの注意報が発表されています。 防災速報を見る →

車中泊避難のトイレ対策(エコノミークラス症候群)

車中泊避難のトイレ対策(エコノミークラス症候群)

最終更新日: 2026年10月8日

車中泊避難は、余震への不安やプライバシー確保、ペット同伴などを理由に選ばれることがありますが、トイレを我慢しがちになることが、命に関わる「エコノミークラス症候群」のリスクを高めるとされています。公的資料と実際の災害データをもとに、車中泊避難のトイレ対策と注意点を整理しました。

結論: 熊本地震では車中泊経験者の約7割、新潟県中越地震・東日本大震災の車中泊者の約3割に血栓が見つかったとする調査があります。トイレを我慢して水分摂取を控えることがこのリスクを高めるため、車内でも使える携帯トイレを備え、我慢しない環境を作ることが重要です。

とはいえ、実際に必要な車中泊避難で必要なトイレの回数は、家族の人数や生活スタイルによって変わります。我が家の場合の目安を先に知りたい方は、備蓄量の診断ツールで人数・日数を入力すると確認できます。

車中泊のイラスト

車中泊避難で「トイレを我慢する」ことがなぜ危険か

狭い車内で同じ姿勢を取り続けると、足の静脈に血の塊(血栓)ができやすくなります。これが肺に流れて詰まると「肺塞栓症」を起こし、命に関わることがあります。これがいわゆる「エコノミークラス症候群」です。トイレの回数を減らそうとして水分摂取を控える行動が、血栓のできやすさに直結するとされています。

実際の災害で報告されているデータ

熊本地震(2016年)

避難を経験した人の約7割が車中泊を選んだと報告されています。地震発生から2か月間で、エコノミークラス症候群により入院が必要となった方は熊本県内で51人にのぼり、災害関連死と認定された223人のうち、少なくとも60人以上が車中泊を経験していたとする報告もあります。

新潟県中越地震・東日本大震災

新潟大学の調査では、これらの災害での車中泊者のおよそ3割に、エコノミークラス症候群の発症原因となる足の静脈血栓が見つかったと言われています。

これらの教訓を受け、厚生労働省は「エコノミークラス症候群の予防のために」という資料を公表しています。

予防のためにできること

水分を我慢しない

トイレの回数を減らそうと水分摂取を控えるのは逆効果です。適度に水分をとり、アルコールは控えることが推奨されています。携帯トイレを備えておけば、水分を我慢する理由がなくなります。

同じ姿勢を長時間続けない

時々車外に出て歩いたり、軽い体操をしたりして体を動かすことが推奨されています。眠るときは、足を上げるか、できるだけ体を水平にする姿勢が望ましいと考えられています。

高齢者・妊婦・持病がある方は特に注意

高齢になると喉の渇きを感じにくくなるなど、車中泊避難によって体調を崩すリスクが高い層があるとみられています。可能であれば、安全な親戚・知人宅への避難も事前に検討しておくことが推奨されています。

弾性ストッキング(着圧ソックス)も選択肢の一つ

弾性ストッキングは足の静脈の血流を改善し、血栓ができるのを防ぐ効果があるとされ、飛行機のロングフライト血栓症の予防でも使われています。車中泊でも同様のメカニズムで血栓リスクが高まるため、着用を選択肢に入れる医師の見解もあります。ただし中圧以上の医療用ストッキングはサイズ選びに脚の周径の採寸が必要で、持病がある方は着用前に医師に相談することが推奨されています。あくまで「水分を我慢しない」「体を動かす」という基本の予防策と併用するものと考えましょう。

車中泊に適した携帯トイレの選び方

自宅の簡易トイレと違い、車内で使う携帯トイレにはいくつか特有の条件があります。

① こぼれにくい凝固剤タイプ

車の揺れや傾きがある状況では、液体がこぼれにくい凝固剤タイプが安心です。座席やフロアを汚すリスクを減らせます。

② コンパクトに収納できるサイズ

グローブボックスやシート下など、車内の限られたスペースに収納できるサイズを選ぶと、常備しやすくなります。

③ 防臭性能

窓を開けにくい状況(雨天時・防犯上の理由など)では、車内ににおいがこもりやすくなります。防臭袋がセットになっている製品を選ぶと安心です。

④ プライバシーへの配慮

携帯トイレは便座がなく袋のまま用を足す構造のため、特に女性は抵抗を感じやすいというのが一般的な見方です。車内の窓を覆う目隠しシェードや、車外で使う場合はワンタッチテントを併用すると安心です。また、便座付きで折りたたんで座って使えるタイプのポータブルトイレを選ぶと、袋を直接支える必要がなく、姿勢も安定しやすくなります。

車中泊日数 携帯トイレ 必要数計算ツール

人数・日数から必要な携帯トイレの個数を計算

算出基準: 内閣府ガイドラインの「1人1日5回」の目安を車中泊にも準用しています。車内は自宅より我慢しがちな環境のため、この目安を下回らないようにすることが特に重要です。

スペック比較(独自集計)

Amazon商品ページの公開情報をもとに、当サイトで価格・仕様を集計しました。車内収納のしやすさを踏まえ、コンパクトな製品を中心に整理しています。

製品名回数価格特徴
クリロン化成 BOS 非常用トイレセット5回分980円コンパクト、少量から持ち出しやすい
ファンデクセル Qbit 強力消臭50回分3,390円手袋・廃棄袋付属
スツーレ Step 折りたたみ式簡易トイレ本体(便座)4,000円台耐荷重150kg、防災グッズ大賞受賞、座って使える
オカモト 靴下サプリ うずまいて血行を促すソックス着圧ソックス1,000円台段階着圧設計、昼用、車中泊時の血栓予防の補助に
ピースアップ 簡易トイレ EST03030回分2,406円個別包装で車載しやすい

※価格・仕様は変動する場合があります。購入前に各ECサイトで最新情報をご確認ください。

こんな人は、まだ買わなくてもOK

  • 水の備蓄がまだできていない
  • 携帯トイレの備蓄がまだできていない
  • 防災リュックの中身が整っていない
  • 集合住宅で保管場所を確保しづらい

こんな人は検討していい

  • 在宅避難を想定している
  • 停電時も冷蔵庫を維持したい
  • 医療機器など電源が必要な機器がある

おすすめ製品

ここからは、備えガイド編集部が公開情報をもとに選んだ商品です。編集部が実際に購入・使用したレビューではありません。

車載常備用に

クリロン化成 BOS 非常用トイレセット

容量: 5回分

コンパクトなサイズで、グローブボックスや座席下にも収納しやすい容量です。まずは1つ車に常備しておくのに向いています。

口クリロン化成 BOS 非常用トイレセットの購入者評価を見る(良い3・気になる2)

レビュー確認日: 2026年9月15日時点(複数のレビューサイト・購入者の声を基に当サイトで要約)

良いという声

  • 疑似検証でもニオイをほとんど感じないという防臭力の高さが評価されている
  • 固形物がしっかり固まり、保管中の漏れを防げるという声
  • 15年の長期保存でも性能が落ちにくいと安心して備蓄しているという口コミ

気になるという声

  • 袋のサイズが大きめで、口を結ぶ作業がやや手間だと感じる人もいる
  • 100回分などまとめ買いすると想像以上に重くなり、置き場所の検討が必要という指摘
防臭性能も重視したい方

ファンデクセル Qbit 強力消臭

容量: 50回分付属品: 手袋・廃棄袋

手袋・廃棄袋が付属しており、車内でのにおい対策を重視したい方に向いています。

口ファンデクセル Qbitの購入者評価を見る(良い3・気になる2)

レビュー確認日: 2026年9月15日時点(複数のレビューサイト・購入者の声を基に当サイトで要約)

良いという声

  • ヤシ殻活性炭配合で防臭力が高く、時間が経ってもニオイが気にならないという評価が目立つ
  • 凝固剤が1包あたり12gと比較的多めで、量の多い排泄物もしっかり固められるとの声
  • 処理用手袋が同梱されており衛生的に使えると好評

気になるという声

  • 排尿前に凝固剤の包装を破く一手間があり、そこがやや面倒との指摘がある
  • 本体はコンパクトな反面、備蓄量を増やすには複数箱そろえる必要があるとの声も
袋だけでは不安な方に

スツーレ Step 折りたたみ式簡易トイレ

耐荷重: 150kg形状: 折りたたみ式

便座付きで座って使えるタイプ。袋を手で支える必要がなく姿勢が安定しやすいうえ、使わないときはコンパクトに折りたためます。凝固剤タイプの携帯トイレと組み合わせて使います。

口スツーレ Stepの購入者評価を見る(良い3・気になる2)

レビュー確認日: 2026年9月15日時点(複数のレビューサイト・購入者の声を基に当サイトで要約)

良いという声

  • 収納がラクで持ち運びやすく、組み立ても簡単ですぐ使えたという声が多い
  • 耐荷重150kgをうたう頑丈さで、非常時にも安心して使えるという評価
  • 踏み台としても使え、子どもでも扱いやすいというレビューもある

気になるという声

  • 座った際にカタッと音が鳴ったり、はめ込み部分がやや弱いと感じたという声がある
  • 初回の折りたたみにはコツが要り、完全に手間なしを期待する人には合わない場合も
血栓予防を補助したい方

オカモト 靴下サプリ うずまいて血行を促すソックス

仕様: 段階着圧設計(昼用)

足首からふくらはぎにかけて着圧が変化する設計で、血行を促します。車中泊が長引きそうなときの備えとして、携帯トイレと合わせて用意しておくと安心です。中圧以上の医療用ストッキングを使う場合は医師に相談してください。

口オカモト 靴下サプリの購入者評価を見る(良い2・気になる1)

レビュー確認日: 2026年9月15日時点(複数のレビューサイト・購入者の声を基に当サイトで要約)

良いという声

  • 寝ている間ちょうどよい着圧で、朝起きると足がすっきりするという声が多い
  • 妊娠中のむくみ対策として、圧迫感が強すぎず快適に使えたという評価もある

気になるという声

  • 靴下サプリシリーズ全般として、毛玉ができやすいという指摘が目立つ
数日分をまとめて車載したい方

ピースアップ 簡易トイレ EST030

容量: 30回分形状: 個別包装

個別包装で車内でも管理しやすく、複数人での車中泊にも対応できる容量です。

よくある質問

車中泊避難はそもそも推奨されていますか?

多くの自治体は、エコノミークラス症候群のリスクなどから、長期の避難生活には車中泊は適さないとし、一般的には推奨していません。ただしプライバシーやペット同伴など、やむを得ず選択するケースもあるため、選ぶ場合はリスクを理解した上で予防策を徹底することが大切です。

どのくらいの頻度で車外に出るべきですか?

明確な基準はありませんが、時々車外に出て歩いたり、軽い体操をしたりして、同じ姿勢を長時間続けないようにすることが推奨されています。トイレのタイミングを活用して体を動かす習慣をつけるのも一つの方法です。

車内のトイレのにおい対策で他にできることは?

防臭袋を使った上で、使用後は密閉できる容器や別のごみ袋に二重に入れておくとにおいを抑えやすくなります。走行の合間に車外で密閉容器の口を確認する習慣もおすすめです。

弾性ストッキングを履いていれば血栓は防げますか?

弾性ストッキングは血流の改善に役立つと言われていますが、それだけで血栓を完全に防げるわけではありません。水分をこまめにとる、同じ姿勢を長時間続けない、といった基本の予防策と組み合わせて行うものと考えてください。持病がある方や中圧以上の医療用ストッキングを検討する場合は、事前に医師に相談することが推奨されています。

折りたたみ式の便座と、袋タイプの携帯トイレはどちらを備えればよいですか?

どちらか一方ではなく、併用するのが基本です。折りたたみ式の便座(本体)は繰り返し使え姿勢も安定しますが、実際に排泄物を受け止めるのは中にセットする凝固剤入りの袋(携帯トイレ)です。本体1つと、使用回数分の袋を備えておく組み合わせが実用的です。

まとめ:今日からできる3つのアクション

1
今すぐ 車に携帯トイレを1つ常備する

グローブボックスや座席下に入れておける、コンパクトなタイプから始めましょう。

2
今週中に 家族でエコノミークラス症候群の予防法を共有する

水分を我慢しないこと、時々体を動かすことを、車中泊を選ぶ可能性がある家族全員で確認しておきましょう。

3
今月中に 車中泊以外の避難先も検討しておく

高齢者や持病のある家族がいる場合は特に、親戚・知人宅など車中泊以外の避難先も事前にリストアップしておきましょう。

本ページはAmazonアソシエイト・プログラムの参加者として、適格販売により収入を得ています。スペック比較表は当サイトがAmazon商品ページ等の公開情報をもとに集計したものです。価格・在庫状況は変動するため、購入前に各ECサイトで最新情報をご確認ください。

参考にした情報源

  • 新潟市「災害時の車中泊避難について」(2026年9月22日確認)
  • 厚生労働省「エコノミークラス症候群の予防のために」(2026年9月22日確認)
  • GAZOO.com「災害時の車中泊で3割に血栓発生の可能性」(榛沢和彦医師監修)
  • 京都光華大学「避難者の約7割が経験した『車中泊』」
  • 日本旅行医学会「車中泊の血栓症予防!〜熊本地震での被災者の方々への提言」
  • 保健指導リソースガイド「長時間の座位が血栓症リスクを上昇」(弾性ストッキングの効果)
  • sotobira「車中泊・三種の神器のひとつ『目隠しアイテム』」、キャンラブ「車中泊でトイレに困らない」
  • 各製品のAmazon商品ページ記載スペック(2026年8月〜9月時点、当サイトにて集計)
あなたの地域の防災情報を確認

お住まいの地域によって、想定される災害や必要な備えは異なります。都道府県・市区町村別の防災情報を確認してみましょう。

地域別の防災情報を確認する →

この記事を読んだら

  1. 我が家に必要な量を計算する → 備蓄量の診断
  2. いまの備えを点検する → 防災レベル診断(SONAE SCORE)
  3. 足りないものを探す → 防災グッズ一覧

この記事について

この記事を書いた人: 備えガイド運営事務局

情報源: 気象庁・内閣府・消防庁・国土交通省・自治体などが公表している情報、および製品メーカー・販売元が公開している仕様情報をもとに作成しています。実数(公的データ・公式スペック)以外の統計・レビュー・体験談は創作していません。

商品情報について: 本ページの商品情報は、メーカー・販売元の公開情報や複数のレビューサイトの傾向をもとに、防災用途の観点から当サイトが整理したものです。編集部による実使用レビューではありません。

誤りにお気づきの場合は、運営者情報のお問い合わせフォームからご連絡ください。

4 thoughts on “車中泊避難のトイレ対策(エコノミークラス症候群)”

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 ※ が付いている欄は必須項目です