最終更新日: 2026年10月8日
赤ちゃんがいる家庭の防災備蓄は、大人用とは必要なものも量の考え方も異なります。オムツ・ミルクは何日分あればよいのか、液体ミルクは本当に役立つのか、公的資料と実在製品の情報をもとに整理しました。
オムツ・ミルクの必要な量の正解は家庭によって違います。人数・日数を入力するだけで水・食料・トイレの目安量が分かる備蓄量の診断ツールを、買い足す前に一度試してみてください。
オムツ・ミルクは何日分備蓄すればよいか
育児用品メーカー各社の案内では、水や食料などの支援物資が優先されがちで、オムツなどの衛生用品が届くまでには時間がかかることがあるとされています。避難所の規模や場所にもよりますが、目安として最大1週間分程度のオムツをストックしておくことが推奨されています。ミルクについては、災害時に備えるべき食料と同様に「最低3日分」が一つの目安として案内されています。情報源によっては、粉ミルクやオムツを1ヶ月分ストックすることを勧めるものもあり、家庭の収納スペースと相談しながら、無理のない範囲で目安より多めに備えておくと安心です。
液体ミルクが災害時に役立つ理由
粉ミルクは調乳のためのお湯と清潔な水が必要ですが、液体ミルクは常温のまま哺乳びんに注ぐだけで使える製品が多く、断水時や衛生的な調乳が難しい状況で特に役立つと言われています。国内では明治・江崎グリコ(アイクレオ)・雪印ビーンスタークの3社が液体ミルクを販売しており、厚生労働省の資料でも、母乳代替食品(粉ミルク・液体ミルク)の備蓄推進が災害時の乳児栄養支援の取り組みとして挙げられています。ふだんから使い慣れておくことで、災害時にも赤ちゃんが違和感なく飲めるという利点もあります。
日本で液体ミルクが注目されるきっかけとなったのは2016年の熊本地震です。当時、国内では乳児用液体ミルクの製造・販売が認められておらず、フィンランド製の液体ミルクが支援物資として被災地に届けられました。この経験を踏まえて2018年に食品衛生法などの規格基準が改正され、国内での製造・販売が解禁。2019年から明治・江崎グリコ・雪印ビーンスタークが順次、国産の乳児用液体ミルクを発売しました。歴史がまだ浅い製品のため、「支援物資でもらったが使い方が分からなかった」という声も報告されています。備蓄する際は、そのまま飲める紙パックタイプか、哺乳びん用のアタッチメントが必要な缶タイプかを事前に確認し、使い方を家族で共有しておくことが大切です。
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備蓄品のスペック比較(独自集計)
Amazon商品ページの公開情報をもとに、当サイトで価格・仕様を集計しました。
| 製品名 | 種別 | 内容量 | 特徴 |
|---|---|---|---|
| 明治ほほえみ らくらくミルク | 液体ミルク | 200ml×12缶 | 常温で飲める、専用アタッチメントあり |
| パンパース はじめての肌へのいちばん | 紙おむつ(新生児テープ) | 60枚入 | 5kgまでの新生児サイズ |
| アイクレオ バランスミルク | 粉ミルク | 800g×2缶 | スティックタイプもあり携帯しやすい |
| 江崎グリコ アイクレオ 赤ちゃんミルク | 液体ミルク | 125ml×18本 | 国産初の乳児用液体ミルク、無菌パック製法で常温長期保存可 |
| 雪印ビーンスターク すこやかM1 | 液体ミルク | 200ml×6本 | 紙パックタイプでそのまま飲める |
※価格・仕様は変動する場合があります。購入前に各ECサイトで最新情報をご確認ください。
覚えておきたい応急知識
哺乳びんが消毒できないときの代替方法
断水などで哺乳びんの消毒ができない場合、清潔な紙コップからミルクを飲ませる方法があります。ミルクが上下の唇に軽く触れるようにし、赤ちゃんが自分のペースで飲めるようにするのがポイントと考えられています。寝かせた姿勢での授乳は、ミルクが気管に入りやすくなるため避けましょう。
避難所には母子専用スペースの設置が推奨されている
内閣府の避難所運営ガイドラインでは、妊産婦・乳幼児のための専用スペースを設けることが推奨されています。安心して授乳できる環境は大切な配慮の一つとされているため、必要な場合は遠慮せず運営スタッフに相談してよいとみられています。
使用済みおむつの保管・防臭対策も備えておく
環境省の記録によると、東日本大震災では、生ごみや紙おむつなど衛生上の観点から優先的に収集された品目がある一方、それ以外のごみは収集が一時的に後回しにされた地域もありました。おむつは優先度の高いごみとして扱われやすいものの、道路の寸断や収集体制の混乱で、通常どおりの収集がすぐに再開されるとは限りません。使用済みおむつをまとめておける防臭袋やフタ付きの保管容器も、オムツ本体と合わせて備えておくと、収集が数日滞った場合でも衛生面の負担を減らせます。
こんな人は、まだ買わなくてもOK
- 水の備蓄がまだできていない
- 携帯トイレの備蓄がまだできていない
- 防災リュックの中身が整っていない
- 集合住宅で保管場所を確保しづらい
こんな人は検討していい
- 在宅避難を想定している
- 停電時も冷蔵庫を維持したい
- 医療機器など電源が必要な機器がある
おすすめ製品
ここからは、備えガイド編集部が公開情報をもとに選んだ商品です。編集部が実際に購入・使用したレビューではありません。
明治ほほえみ らくらくミルクの購入者評価を見る(良い2・気になる2)
レビュー確認日: 2026年9月15日時点(複数のレビューサイト・購入者の声を基に当サイトで要約)
良いという声
- 調乳の手間がなく、災害用や外出時のストックとして重宝するという声が多い
- 専用アタッチメントで哺乳瓶に直接つけて飲ませられる点が便利だという評価
気になるという声
- 常温では冷たく感じられ、湯煎で温めてから与えているという人もいる
- 容量が多いぶん、月齢の低いうちは飲みきれずもったいないと感じる声もある
パンパース はじめての肌へのいちばん テープの購入者評価を見る(良い2・気になる1)
レビュー確認日: 2026年9月15日時点(複数のレビューサイト・購入者の声を基に当サイトで要約)
良いという声
- 肌触りが柔らかく、肌が敏感な新生児期でも使いやすいという評価が多い
- テープ部分が伸びるので体格が大きめの赤ちゃんでも跡が付きにくいという声
気になるという声
- 他の紙おむつと比べて価格が高めだという指摘がある
アイクレオ バランスミルクの購入者評価を見る(良い2・気になる1)
レビュー確認日: 2026年9月15日時点(複数のレビューサイト・購入者の声を基に当サイトで要約)
良いという声
- 母乳に近い味わいで赤ちゃんが嫌がらず飲んでくれるという声が多い
- 乳酸菌配合で便通が整いやすいと感じる保護者もいる
気になるという声
- 以前の仕様では溶けにくいと感じる声があり、湯冷ましでしっかり振り混ぜる必要があった
江崎グリコ アイクレオ 赤ちゃんミルクの購入者評価を見る(良い2・気になる1)
レビュー確認日: 2026年9月15日時点(複数のレビューサイト・購入者の声を基に当サイトで要約)
良いという声
- 調乳不要でそのまま飲ませられ、外出時や非常時の持ち運びに便利という評価が多い
- 母乳に近い成分設計で、嫌がらず飲んでくれたという声もある
気になるという声
- 賞味期限が比較的短く、備蓄のまま期限切れにしてしまったという報告がある
雪印ビーンスターク すこやかM1 液体ミルクの購入者評価を見る(良い2・気になる1)
レビュー確認日: 2026年9月15日時点(複数のレビューサイト・購入者の声を基に当サイトで要約)
良いという声
- 調乳不要で開けてすぐ飲ませられ、温度調節が要らない手軽さが評価されている
- 200mlの飲みきりサイズで月齢に合った量を無駄なく使えるという声
気になるという声
- 缶のまま直接哺乳瓶に注ぐより、衛生面を考えて哺乳瓶に移し替える方がよいという指摘がある
よくある質問
液体ミルクと粉ミルク、どちらを備蓄すべきですか?
断水時など調乳が難しい状況を想定するなら液体ミルクが有利です。ただし賞味期限や価格は製品によって異なるため、両方を併用して備蓄している家庭も多いようです。普段から液体ミルクを飲み慣れさせておくと、災害時にもスムーズに使えます。
オムツのサイズアウトが心配です。備蓄はどうすればよいですか?
ローリングストックの考え方で、普段使っているサイズを少し多めに買い、使った分から補充していく方法が現実的です。成長に合わせて備蓄サイズも入れ替わっていくため、常に「今使っているサイズ+少し先のサイズ」を意識しておくとよいでしょう。
離乳食も備蓄が必要ですか?
はい。レトルトパウチの離乳食・幼児食は常温保存できるものが多く、備蓄に向いています。普段食べ慣れているものを備蓄しておくと、災害時でも赤ちゃんが安心して食べやすくなります。
液体ミルクはいつから日本で買えるようになったのですか?
2016年の熊本地震で、国内未承認だったフィンランド製の液体ミルクが支援物資として使われたことがきっかけの一つとなり、2018年に食品衛生法の規格基準が改正されました。これにより国内での製造・販売が可能になり、2019年から明治・江崎グリコ・雪印ビーンスタークが順次発売しています。比較的新しい製品のため、使い方(紙パックか缶+アタッチメントか)を事前に確認しておくと安心です。
支援物資でもらった液体ミルクをそのまま使っても大丈夫ですか?
製品によって飲ませ方(紙パックにストローを挿す、缶に専用アタッチメントを付けるなど)が異なるため、パッケージの説明を確認してから使いましょう。使い方が分からず使用を断念したケースも報告されているため、日頃から自宅で使う製品の飲ませ方に慣れておくと、いざというときも落ち着いて対応できます。
まとめ:今日からできる3つのアクション
今何枚あるか数えて、上の計算ツールで算出した必要枚数と比較してみましょう。
まだ使ったことがない場合は、災害時に慌てないよう普段のうちに一度試しておきましょう。
オムツ・ミルクを少し多めに買い、使った分から補充する習慣を家庭内で決めておきましょう。
参考にした情報源
- 内閣府「避難所運営等避難生活支援のためのガイドライン」(令和6年12月改定)(2026年9月22日確認)
- 厚生労働省「災害時における乳幼児の栄養支援」関連資料
- 株式会社明治「ママと赤ちゃんの防災サイト」
- Yahoo!ニュース(井出留美氏)「北海道支援で未使用の液体ミルク、東日本大震災でも使われず」(2016年熊本地震での液体ミルク支援の経緯)
- 江崎グリコ「アイクレオ赤ちゃんミルク」製品情報、雪印ビーンスターク「すこやかM1」製品情報
- 環境省「災害時の一般廃棄物処理に関する初動対応の手引き」(令和3年3月改訂)(2026年9月22日確認)
- 各製品のAmazon商品ページ記載スペック(2026年8月〜9月時点、当サイトにて集計)
お住まいの地域によって、想定される災害や必要な備えは異なります。都道府県・市区町村別の防災情報を確認してみましょう。
地域別の防災情報を確認する →この記事について
この記事を書いた人: 備えガイド運営事務局
情報源: 気象庁・内閣府・消防庁・国土交通省・自治体などが公表している情報、および製品メーカー・販売元が公開している仕様情報をもとに作成しています。実数(公的データ・公式スペック)以外の統計・レビュー・体験談は創作していません。
商品情報について: 本ページの商品情報は、メーカー・販売元の公開情報や複数のレビューサイトの傾向をもとに、防災用途の観点から当サイトが整理したものです。編集部による実使用レビューではありません。
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