最終更新日: 2026年9月27日
防災というと冬の寒さ対策が語られがちですが、実際には夏の停電の方が命に関わる場面があります。エアコンが止まった室内は、締め切った状態だと短時間で危険な暑さになり、熱中症のリスクが一気に高まります。
備えは停電時の暑さ対策全般だけで完結するものではありません。全体のバランスを見たい方は防災レベル診断(10問)で現状を把握しておくと、優先順位がつけやすくなります。
熱中症で運ばれる人の半数以上は高齢者
総務省消防庁の統計によれば、記録的な猛暑だった2018年には熱中症による救急搬送が全国で92,710人にのぼりました。搬送者のうち65歳以上の高齢者が半数を超え、その中でも75歳以上が7割程度を占めるとされています。停電で冷房が使えなくなる状況は、若い世代よりも高齢の家族にとってはるかに深刻なリスクになるということです。扇風機のような小さな備えでも、高齢者のいる家庭では優先度を上げて考えた方がよいかもしれません。
「保冷剤で十分」と思っていませんか
保冷剤や冷却シートも有効ですが、それらは体の一部を冷やすものであり、室内全体の空気を動かして体感温度を下げる働きはありません。風があるだけで汗の蒸発が進み、体感温度は数度下がるとされています。特に高齢者や乳幼児のいる家庭では、風を送る手段を確保しておくことが、保冷剤以上に効果を発揮する場面があります。
3電源対応なら「日常使い→停電時」の切り替えがスムーズ
乾電池専用のファンは持ち出し用として便利ですが、普段はほとんど出番がありません。一方、ACアダプター・USB・乾電池の3電源に対応した卓上扇風機であれば、平時はデスクで使う扇風機として、停電時は乾電池に切り替えて使うファンとして、同じ1台を無駄なく活用できます。防災グッズは「普段使わないものを備える」と収納の負担になりがちですが、日常使いできる製品を選ぶのも一つの工夫です。
USB充電式の大容量バッテリー内蔵タイプも選択肢に
アウトドア向けの扇風機には、20,000mAh前後のバッテリーを内蔵し、最大60時間前後連続使用できるとされる製品もあります。乾電池の消耗を気にせず長時間使いたい場合や、モバイルバッテリーとしての転用も期待したい場合は、こうした大容量タイプも検討に値します。ただし、バッテリー自体の充電が切れていては意味がないため、ソーラーパネルやポータブル電源と組み合わせて運用するのが現実的です。
製品スペック比較(独自集計)
各社公式サイト・Amazon掲載の公開情報をもとに、当サイトで仕様を集計しました。
| 製品名 | 電源方式 | 特徴 | 参考価格 |
|---|---|---|---|
| ドウシシャ 卓上扇風機 スリムコンパクトファン ピエリア | AC/USB/乾電池(単3×4本) | 風量3段階、消費電力約2.7W(AC時) | 2,880円前後 |
| 大容量バッテリー内蔵アウトドア扇風機 | USB充電式(内蔵20,000mAh級) | 最大60時間連続使用 | 製品により異なる |
| 携帯 ハンディファン 充電式 (首かけ) | 首かけ | 2,000円台〜 | |
| ミニ 扇風機 乾電池式 卓上 | 乾電池式 | 1,500円台〜 | |
| モバイルバッテリー 10000mAh(ファン用) | 10,000mAh | 2,500円台〜 |
※価格・仕様は変動する場合があります。購入前に各ECサイトで最新情報をご確認ください。
こんな人は、まだ買わなくてもOK
- 水の備蓄がまだできていない
- 携帯トイレの備蓄がまだできていない
- 防災リュックの中身が整っていない
- 集合住宅で保管場所を確保しづらい
こんな人は検討していい
- 在宅避難を想定している
- 停電時も冷蔵庫を維持したい
- 医療機器など電源が必要な機器がある
おすすめ製品
ここからは、備えガイド編集部が公開情報をもとに選んだ商品です。編集部が実際に購入・使用したレビューではありません。
ドウシシャ ピエリアの購入者評価を見る(良い3・気になる2)
レビュー確認日: 2026年9月15日時点(複数のレビューサイト・購入者の声を基に当サイトで要約)
良いという声
- 弱モードは図書館でも使えるレベルの静音性という声がある
- 13枚羽根で風当たりが柔らかく、隣の人に迷惑をかけずデスクで使えると好評
- 厚さ2.5cmのスリム設計で重量も約300gと軽く、置き場所を選ばないとの感想
気になるという声
- 前面ガードが取り外せないため、羽根の掃除がしにくいという指摘
- 最大風量時の動作音や、角度調整・電池蓋の扱いに注意が必要との声もある
よくある質問
停電時、エアコンの代わりになりますか?
ファンは空気を動かして体感温度を下げるものであり、室温そのものを下げる効果はエアコンには及びません。保冷剤や濡れタオルと組み合わせる、日中は換気の良い場所に移動するなど、複数の対策を組み合わせることが大切です。
乾電池はどのくらい持ちますか?
風量設定や電池の種類によって異なります。長期保存に対応したアルカリ乾電池を使い、風量を弱めに設定すると持続時間が延びる傾向があります。
USB充電式と乾電池式、どちらを優先すべきですか?
停電が数時間程度と想定されるならUSB充電式(モバイルバッテリーで再充電可能)、長期化も想定するなら乾電池式や3電源対応タイプが安心です。両方を備えておくとより柔軟に対応できます。
まとめ:今日からできる3つのアクション
AC専用しかない場合は、停電時に使えないことを認識しておきましょう。
普段使いもできる3電源対応タイプなら、無駄なく備蓄できます。
ファンだけに頼らず、複数の対策を用意しておきましょう。
参考にした情報源
- 総務省消防庁「熱中症情報」過去の熱中症による救急搬送状況データ(2026年9月22日確認)
- ドウシシャ「卓上扇風機 スリムコンパクトファン ピエリア」製品情報
- カウナラ「電池式の扇風機|災害時での停電でも使えるものの人気おすすめランキング」
- 各製品のAmazon記載スペック(2026年9月時点、当サイトにて集計)
お住まいの地域によって、想定される災害や必要な備えは異なります。都道府県・市区町村別の防災情報を確認してみましょう。
地域別の防災情報を確認する →この記事について
この記事を書いた人: 備えガイド運営事務局
情報源: 気象庁・内閣府・消防庁・国土交通省・自治体などが公表している情報、および製品メーカー・販売元が公開している仕様情報をもとに作成しています。実数(公的データ・公式スペック)以外の統計・レビュー・体験談は創作していません。
商品情報について: 本ページの商品情報は、メーカー・販売元の公開情報や複数のレビューサイトの傾向をもとに、防災用途の観点から当サイトが整理したものです。編集部による実使用レビューではありません。
誤りにお気づきの場合は、運営者情報のお問い合わせフォームからご連絡ください。

6 thoughts on “停電時の暑さ対策|USB扇風機・乾電池式ファンの選び方”